
スプレーコーティングとは、霧吹きの原理を高度に応用した塗布技術であり、
現代の精密製造プロセスにおいて重要な役割を担う工法です。
タッチパネルの透明導電膜などの薄膜コーティングから、太陽電池・燃料電池の部材、
さらには半導体のフォトレジスト塗布まで、幅広い用途で活用されています。
トソモの精密スプレー塗布装置「iPRECシリーズ」は、弊社が培ってきた薄膜形成技術をスプレー塗布へと応用し、
塗布精度を格段に向上させた装置です。
独自の塗布メカニズムにより塗液を微細なミスト状に変化させ、
ターゲット基材に対して均一かつ緻密な薄膜形成を実現します。
これまでバラツキが課題となっていた薄膜精密塗布において、安定した品質と高度な膜厚制御を提供します。
手動のハンドガンによるスプレー塗布は、作業者の経験やスキルに依存しやすく、仕上がりの均一性を維持することが困難でした。
iPREC RPS200 スプレーコーティングシステムは、この塗布動作を高度に自動化した精密スプレー装置です。
独自の制御技術により、従来のスプレー工法では難しかったサブミクロン領域からの緻密な薄膜形成を可能にしました。
作業者の熟練度に左右されていた膜厚のバラツキや塗布ムラを極限まで抑え、圧倒的な均一性を実現。
これまでにない高精度な塗布品質を提供します。
【活用例:燃料電池分野(PEFC・SOFC)】
・MEA(膜電極接合体)作製: 白金担持カーボンやカーボンブラックなどの電極材料(アノード・カソード)の精密塗布
・イオノマー塗布: 燃料電池用イオン伝導材料の薄膜形成
・その他: 機能性スラリーの沈降を抑えた安定塗布など
■ 機能性材料の性能を最大限に引き出す安定性
iPREC RPS200Sを導入することで、燃料電池の電極触媒層や太陽電池の透明導電膜(ITO膜)など、
高度な技術が求められる機能性材料の塗布において、課題であった塗布ムラや膜厚のバラツキを解消します。
均一な薄膜形成が安定して行えるため、デバイス本来の性能を正確に評価することが可能となります。
■ 研究・開発リソースの最適化
塗布品質の安定化がもたらす最大のメリットは、開発現場における「スプレー技術の習得や調整」に費やす時間を大幅に削減できる点にあります。
研究者がスプレーの熟練度を上げる必要がなくなり、本来の目的である「材料の性能向上」や「新素材の研究」に、
より多くの時間を充てることが可能になります。
■ 小ロット・小物部品の品質向上
iPREC RPS200Sは、小ロット生産や多品種の小物部品への塗布にも柔軟に対応します。
手動作業では困難だった微細な調整や仕上がりの管理を自動化することで、
製品の個体差を抑え、全体的な品質の底上げに大きく貢献します。
■ セットアップ時間の短縮
RPS200Sは塗布ステージにセットされた被塗布物(ワーク)へ自動で液体材料をスプレー塗布します。
スプレー塗布ブース、塗布制御、ワーク吸着、ステージ加熱などがワンパッケージになっていますので、
電気と圧縮エアと排気ダクトを接続するだけで使用開始が可能です。(移設も簡単に行えます)
■ 直感的なデジタル制御
塗布条件の設定や機器操作にはタッチパネルを採用。
塗布エア圧力にはデジタル圧力計を搭載しており、
条件の再設定時にも高い再現性を発揮します。
■ 多彩なワーク・材料への適応力
フィルム吸着固定: シワになりやすいフィルム状のワークも、吸引ステージにより確実に固定して塗布できます。
加熱乾燥制御: ステージ加熱により塗布と乾燥を同時に行うことで、乾燥の遅い材料で発生しやすい「ひび割れ」を防止します。
沈降防止装置: 沈降しやすいスラリー材料においても、常に均一な濃度のまま塗布を継続できます。
■ 貴重な材料を無駄にしない精密スプレーガン(IP2Gガンバルブ)
微量調整: マイクロメータ搭載により、極微量な吐出加減の精密な調整が可能です。
低ロス・高洗浄性: 接液部のキャビティを最小限に抑えた設計により、
わずか5cc程度の少量サンプルから塗布が可能。洗浄性にも優れ、高価な試験材料を無駄にしません。

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